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【深堀】FCA、FAS、FOBの違いや注意点は?インコタームズF条件を詳しく解説(早見表つき)

M.N

先日公開した「【深堀】DAP、DPU、DDPの違いや注意点は?インコタームズD条件を詳しく解説(早見表つき)」では、インコタームズD条件を詳しくご説明しました。

今回の記事では、インコタームズの中でも特によく使用されているF条件について深堀りしてお話します。

インコタームズは大きく4つのグループに分別することが可能です。

  • E条件 「EXW
  • F条件 「FOB」「FCA」「FAS」
  • C条件 「CIF」「CFR」「CIP」「CPT
  • D条件 「DAP」「DPU」「DDP

F条件とは、インコタームズ2020では、FCA Free Carrier)、 FAS Free Alongside Ship)、 FOB Free On Board)の3つに分類され、売主が負担するリスクと責任がE条件よりも大きく、C条件、D条件よりは小さい条件となっています。

では詳しく見ていきましょう。

 

<FCA (Free Carrier:運送人渡し)

売主は、買主が指定した運送人に貨物を引き渡した時点で、リスクと費用が売主から買主に移ります。
買主が指定した輸送人に渡るまでの費用とリスクは売主が負担し、それ以降の費用とリスクは買主が負担します。

FCA-1

 ◆FCAの通関について

輸出通関手続きは売主が責任を持って行いますが、輸入通関は買主の責任範囲となります。

 

◆FCAの注意事項について

売主は、買主が指定した運送人に貨物を引き渡した時点で責任とリスクが買主に移ると上記で説明しましたが、貨物を引渡す場所は明確には決められておらず、売主の施設の場合もあれば、その他の場所の場合もあります。トラブルを防ぐためにも、事前に引き渡し場所について双方の認識が一致しているか確認することが大切です。

  

<FAS (Free Alongside Ship:船側渡し)

売主は、指定された船舶の側まで貨物を運び、そこで買主に引き渡します。船側に貨物を置いた時点でリスクと費用が売主から買主に移行します。FAS条件は貨物を船側に置くことを条件としているため、コンテナヤードで貨物を引き渡すコンテナ輸送の場合の条件としては適していません。 コンテナ輸送の場合、FCAが適切な条件となります。
FASは主に在来船輸送の際に使用される条件です。

fas

 

 ◆FASの輸入通関について

輸出通関手続きは売主の責任範囲ですが、輸入通関は買主の責任範囲となります。

 

◆FASの注意事項について

船側渡しの場合、陸側(埠頭の岸壁)、もしくは海側(艀)のどちらかの方法で指定された船舶の側までもって来ることになります。どちらから持ってくるかによって作業に必要な時間や機具が変わりますので、事前にどの場所でどのように持っていくのか確認することが必要です。

 

FOB (Free On Board:本船渡し)

売主は、指定された港で貨物を船上に積み込むまでのリスクと費用を負います。本船上に貨物を置いた時点で、リスクと費用が売主から買主に移ります。

FOB

 ◆FOBの通関について

輸出通関手続きは売主の責任範囲ですが、輸入通関は買主の責任範囲となります。

 

 ◆FOBの注意事項について

指定された本船へ貨物が置かれた時点で、リスクと費用負担が売主から買主に移ります。
そのため、本船上ではなく、コンテナヤード(CY)にて引き渡される場合はFOBではくFCA条件が適しているといえます。

 

 

おまけ<インコタームズF条件の早見表>

inciterm_f

 

FCA

FAS

FOB

輸出梱包

売主

売主

売主

輸出通関

売主

売主

売主

船積み

買主

買主

売主

国際輸送

買主

買主

買主

輸入国荷揚

買主

買主

買主

輸入通関

買主

買主

買主

輸入国⇒指定場所配送

買主

買主

買主

指定場所での荷下

買主

買主

買主

海上保険

-

-

-

 

 

<運送契約前にF条件のリスクと責任範囲を確認しましょう>

F条件は、売主が負担するリスクと責任が比較的軽い一方で、買主にとってはリスクが大きい条件です。契約締結時に条件を決める際は、取引の性質、双方の経験、およびリスク負担を理解した上で選択することをおすすめいたします。

 

以上、本記事が少しでも皆様の参考になれば幸いです。

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執筆者:M.N
航空、海上オペレーションとWebマーケの経験アリ。猫を飼いたいと思う今日この頃。

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