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包装物と春夏秋冬

空飛ぶカエル、泳ぐ土偶

 

「箱の中が洪水でした。」

11月も半ばあたり、日本の気候としては過ごしやすい日々が続く中、ある荷主様からの一報と説明に理解が追いつかない事件がありました。

詳しく聞いてみると、先日、当社が日本からベトナムへ航空輸送手配をした貨物を開梱したところ、いきなり大量の水がジャバジャバとあふれ出てきて驚いたとのことでした。

一体、何が起こったのでしょうか。

< 梱包の際、気を付けるべきこととは? >

航空貨物、海上貨物、送り主の元を離れて受取人の手元に届くまでの環境について考えることはあまりないかと思います。

どちらかというと、輸送中の衝撃に耐えうる梱包を特に気にされるのではないでしょうか。

もちろんそれも大切なことではあります。

せっかく細心の注意を払い、打ち合わせを重ねて梱包手配をしたにもかかわらず、発送手配した荷物が破損していたと先方より報告が入ったら、がっかりしてしまいます。

ですが、輸送中に全く何のトラブルも無く、外装もダメージが見受けられないクリアな状態で受取人の手元に届いたにもかかわらず、開梱してびっくりの状況を目の当たりにすることもあります。

冒頭の洪水騒ぎはその一例となります。

 

航空輸送、海上輸送、いずれも一つとして同じ環境下での輸送がされることはありません。

地球儀を思い浮かべて見て下さい。

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輸送ルートは北半球から南半球へ、熱帯地域から温帯地域、乾燥地域、寒帯地域といくつもの空港や港を経由していくこともあるかもしれません。

貨物は輸送中に温められ熱され冷やされ凍らされ、春夏秋冬をものすごい早さで経験することになります。

人間でいえば五月病、夏バテ(熱中症)、秋バテ、正月太り(?)と急激な温度変化や季節の変わり目で体調の変化を感じますが、実は貨物も同じことが言えることもあるのです。

< (1) 結露による水濡れ >

今回、水のトラブルによる困った事例(症状)について紹介します。

原因は空気が冷やされることで起こる結露と考えられ、空気に含まれる(飽和)水蒸気量で影響の受け方も随分と違ってきます。空気量ももちろん関係します。

例えば、中身がパンパンに詰まっているカートンと包装物内に空間が多く取られるような木箱やパレット貨物では、同じ条件(日時)、同じルートで輸送されてもカートンは結露が起こりにくく、木箱やパレット貨物はカートンに比べると、結露が起こる可能性が高くなります。

対策としては、梱包時にシリカゲルを同梱したり、水滴が発生しても商品が影響を受けないように、以下の写真のようにバリア(真空)梱包することをご案内しています。

バリア2

< (2) 錆の発生 >

もう一つ、別の症状を紹介します。

カートンを開梱したら金属製の容器に錆が発生していたというものです。これは中身が容器と緩衝材でパンパンに詰まったカートン内で起こったケースです。

錆輸送前の梱包作業時には見受けられなかった錆がどうして??となり、搬入時の状況を確認したところ、実は保冷車でキンキンに冷えた状態で搬入されたことが判明しました。

(保冷が必要な商品ではありませんでしたが、保冷しても商品の性質自体には問題がなかった為、他に搬入される保冷貨物と同じ保冷車での配送になったようです。)

恐らく、保冷車から出され常温の倉庫で蔵置されている間に容器に水滴が発生し、その後、梱包そして輸送中に錆の発生につながったと考えられます。

コップに氷と飲み物を入れてしばらく置くと、コップの表面に水滴がつくことがよくありますよね。これはコップが周辺の空気を急激に冷やすことにより結露を発生させてしまうからです。

 

環境の変化は身近なところでも常に起こりうる症状なのです。

 

< 輸送中の環境変化を予測し対策をする >

航空輸送、海上輸送ともに配送までの道のりは様々な障害物を乗り越え、多くの人々の経験と努力と工夫の積み重ねで日々行われているものです。

またいずれも、一つとして同じ環境下での輸送がされることはありません。

これからも経験と努力と工夫は積み重ねられ、安全安心輸送の目標はずっと持ち続けることとなるのかもしれません。

 

執筆者:空飛ぶカエル、泳ぐ土偶
約20年、航空輸出オペレーションに携わっています 今年の夏季休暇で久しぶりに長野県の尖石縄文考古館を訪れ、 土偶『仮面の女神』を連れて帰りました。 売店で買ったレプリカのことであり、 そうでなければ今頃、国家的大事件・・・

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