08|危険物の航空輸送

Dangerous Goods

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危険物の出荷手配は、
荷主・航空会社と共に、
航空フォワーダーにとっても
「法令に基づく業務(IATA危険物規則及び航空法)」であり、
「輸送の安全に直結した業務」です。

  • POINT01

    商船三井ロジスティクスは、貨物利用運送事業者・IATA貨物代理店として、危険物の航空貨物受託にあたり輸送の安全確保のための「航空危険物取扱体制」を定めています。
    また、出荷手配に際してはISO9001(品質ISO)に基づく実務マニュアルを整備・導入し、全社で運用しております。

  • POINT02

    航空危険物を取り扱うセクションにはIATA危険物取扱資格者を配置、突然の規則変更にも順応に対応できる体制を整えております。
    また、航空危険物を取り扱う社員に対しては、毎年研修を実施しております。

  • POINT03

    「危険物かどうかわからない」、「危険物かもしれない!?」 - 迷われた時には、最寄りの商船三井ロジスティクスへお問合せください。
    その際は、SDS(安全データシート)の最新版を必ずご提供ください。
    SDSに記載された危険の有害性・輸送上の注意に基づき輸送手配いたします。どうしても危険物か否かの判断ができない場合には、お引き受け致しかねること、ご了承の程お願い申し上げます。

課題・ハードル

1危険物とは、どういうものですか?

「危険物」とは、航空機の安全運航を脅かしたり、航空機・空港施設等に危険を及ぼす恐れのあるもの、また航空機に搭乗されるお客様、乗務員、空港で働く社員等の健康に害を与える恐れのある物品または物質で、国際連合が定める国際連合危険物輸送勧告(United Nations Recommendations on the Transport of Dangerous Goods)に記載されている9つの分類と区分に1つ以上該当するものをさします。
これらの物品・物質の中には、危険物として航空輸送が禁止されているものと、適切な梱包と数量制限により安全が確認できれば輸送可能なものとがあります。

2荷主の責任について(責任の範囲)

航空会社が危険物を受託するまでの各工程(下記①~⑥)においては、すべてが荷主(お客様)の責任となります。
各工程において確実な実施をお願いいたします。
荷送人は危険物申告書を作成・署名し、貨物とともに航空会社に提出する責任があります。

3航空貨物の代表的な危険物としては、どんなものがありますか?

航空機に搭載することができない品目の代表例としては下枠内のようなものがあります。これらの「危険物」については、お客様の責任において、IATA危険物規則で定められた適切な包装要件に従い包装していただくとともに、内容物を詳しく記載した書類「危険物申告書」をご提出いただく等、要件を満たさなければ運ぶことができません。

リチウム電池、化粧品、油性ペンキ、アロマオイル、シンナー、自動車用エンジンオイル、エアスプレー、接着剤、マッチ、オイルライター・ガスライター、ガスボンベ、消火器、レジャー用ボンベ、携帯用酸素スプレー、病毒をうつしやすいもの、タイヤ(空気が入っているもの)、ダイビング用ボンベ、石油ストーブ、カーバッテリー、木炭、花火

4見逃しやすい危険物/隠れた危険物としては、どんなものがありますか?

一見しただけでは危険物と認識されないものでも、危険物に該当するものがあります。
例えば下表のような品名の場合はIATA危険物分類基準でご確認ください。危険物に該当ない場合は、Air Waybill上に
「危険物ではない」旨(Not Restricted)を記載する必要があります。

品名 危険物混入の可能性
自動車、オートバイ、
またはそれらの部品
燃料を積んでいたり、バッテリー等が装備されている可能性がある
呼吸機器 圧縮空気、酸素の入ったボンベが含まれている可能性がある
キャンプ用品 引火性ガス、引火性液体、マッチ等が含まれている可能性がある
極低温性液体 アルゴン、ヘリウム、ネオン、窒素のような冷却液化ガスが含まれている可能性がある
歯科材料 可燃性樹脂、溶剤等の危険な化学製品が含まれている可能性がある
歯科用医療器具 ガスボンベ、アルコール、樹脂などが含まれている可能性がある
潜水具 大気中で高熱を発生する強力な潜水ランプが含まれている可能性がある
電気機器 スイッチと電子管の部分に磁性物質や水銀が使用されている可能性がある
車椅子、芝刈機 蓄電池が装備されている可能性がある
探検用具 火薬類(照明弾)、ガソリン、引火性ガスが含まれている可能性がある
家庭用品 ペンキ、エアゾール、漂白剤等が含まれている可能性がある
計測器 水銀を含む気圧計、スイッチ、整流管、温度計等が含まれている可能性がある
機械部品 接着剤、ペンキ、密閉剤、溶剤等の危険な化学薬品が含まれている可能性がある
金属性建設資材、
金属フェンス、金属性配管類
航空機の計器に影響を与える強磁性物質を含んでいる可能性がある
医療品、薬品 化学薬品が含まれている可能性がある
冷蔵庫 液化ガス、アンモニア溶液を含んでいる可能性がある
ショー・映画・舞台装置 保冷貨物
保冷貨物 ドライアイスが使用されている可能性がある

5「無申告危険物」の危険性

一見しただけでは危険物と認識されないものでも、危険物に該当するものがあります。
例えば下表のような品名の場合はIATA危険物分類基準でご確認ください。危険物に該当ない場合は、Air Waybill上に
「危険物ではない」旨(Not Restricted)を記載する必要があります。

6リチウム電池の受託制限について

リチウム電池による重大な火災事故の発生による昨今の航空業界における安全意識の高まりを受けて、リチウム電池についてはIATAの輸送規則が強化されました。航空会社各社はより一層、規則遵守の徹底を求めています。充電式(リチウムイオン電池)、非充電式(リチウム金属電池)の区別を問わず、リチウム電池を使用するさまざまな電気製品が規制の対象となっています。規制の詳細については、最新のIATA危険物規則書にてご確認ください。
リチウム電池を含む貨物を発送される際には、必ず事前に当社へご連絡ください。専門スタッフが最新の「IATA危険物規則書」に則りご説明いたします。

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